虫歯予防

虫歯は、虫歯の原因菌（ミュータンス菌）が出す「酸」によって、歯が溶かされて引き起こされる病気です。
初期の段階では自覚症状がないため、ご自分では気づかないことがほとんどです。

しかし、「痛み」や「冷たいものがしみる」などの症状が出たときには、虫歯が進行し大きくなっている場合が多いため、早期発見・早期治療が大切です。
虫歯を放置していると、歯の神経まで虫歯が進み神経が壊死してしまうため、歯の神経を取り除く根管治療（根の治療）が必要になります。

また、歯の神経が壊死しても治療をせず放置していると、抜歯が必要となる場合や骨隨炎を起こす可能性があります。
虫歯で歯を失わないためには、虫歯にならないように予防することが大切です。

虫歯になってから治療するのではなく、虫歯にならないようなお口づくりをすることが大切です。

●虫歯ができる要因

虫歯ができる要因は「歯の質」「細菌（虫歯の原因菌）」「砂糖」の3つにまとめることができ、これらの他に「時間の経過」が加わることで虫歯になりやすくなります。
虫歯を予防するためには、それぞれの要因に対応しなければなりません。

お口の中の虫歯の原因菌を減らし、歯質を丈夫にすることが大切です。
そのためには、「フッ素の応用」「シーラント」「歯磨き」「糖分を含む食習慣の改善」が必要になります。

●虫歯の予防法

・フッ素の応用

フッ素には、虫歯菌の活動の抑制・歯の再石灰化の促進・歯質の強化などの効果があります。
フッ素は市販されている歯磨き粉にも含まれていますが、歯科医院ではより高濃度のフッ素を歯に直接塗布しています。

・シーラント

シーラントは、虫歯になりやすい歯の溝の部分をプラスチックの材料で埋める治療です。
特に奥歯の溝の部分は汚れがたまり虫歯になりやすい部分であるため、シーラントで埋めることで汚れがたまりにくくなります。

・歯磨き

毎日の歯磨きは虫歯予防の基本です。
特に「寝る前」は丁寧に歯を磨きましょう。
寝ている間は、唾液の分泌が減りお口の中の細菌が増えやすい状態になります。

・食習慣の改善

食べ物はよく噛んで食べましょう。
よく噛むことで唾液の分泌が促されます。
また、甘いものの摂り過ぎや、おやつのダラダラ食べにも気をつけましょう。
食べる時間を決めて規則正しく食べましょう。

●治療後のセルフケア

歯は1日5回程度を目安に磨きましょう。
洗口剤（うがい薬）を使用することもおすすめです。
当院では、おすすめの歯磨き粉や歯ブラシをご紹介しています。
お口のケアで気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

セルフケアのポイントは次のとおりです。

・フッ素入りの歯磨き粉を使う
・歯ブラシだけでなくフロスや歯間ブラシなど、お口の状態に合わせて使う
・食べたり飲んだりした後は歯を磨く
・寝る前は歯を丁寧に磨く
・定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける

●虫歯が起きやすい箇所に気をつけて磨く

・歯と歯の間

歯と歯の間は歯ブラシの毛先が届きにくい部分ですので、お口の状態に合わせてフロスや歯間ブラシを使うことをおすすめします。

・奥歯の溝の部分

奥歯には複雑で細かな溝があるため、汚れがたまりやすい部分です。

・歯と歯ぐきの境目

歯の丸みに沿わせるように歯ブラシの毛先を当てて磨きましょう。