セラミックが硬くて割れてしまうって本当ですか?
このブログは2004年から20年近く書き続けてきたものを、抜粋してまとめたもののひとつです。
ご参考までにお読みください。
現在はセラミックだけでなく、Emaxやジルコニアという素材も出てきました。
その方の生活習慣や、お口の中の状況に合わせて、最適な素材を提案させていただいております。
受付などで患者さんとお話をしていて、「セラミックの歯は硬すぎて割れてしまうんですよね?」と聞かれることがよくあります。
実際割れてしまう方もいらっしゃいますし、そもそも「セラミック」と思っている歯が、「純粋なセラミックではない」ということもありますので、実際はどうなのか、院長に聞いてみました。
「確かにかなり以前、セラミックが歯科治療に応用されるようになった頃には、とにかく硬いものが良いとされていたことがありました。数多くの症例のその後の追跡調査をしたところ、硬いがゆえの問題点が2点見つかりました。
- 硬さがもたらす、そのセラミック自身の破損
- 硬さがもたらす、咬み合う相手の歯への悪影響
この2点です。
具体的には、相手の歯が著しく擦り減ったり、欠けてしまっているケースが多く現れました。
これらの経験から現在では、硬いセラミックの性格に弾力を与えて調節したり、合成樹脂を混ぜたハイブリッドセラミックを利用するなど硬すぎるセラミックの副作用を未然に防いでいるのです。
ですから心配は要らないということですね。
セラミックには、審美的に優れている、自然な歯のような色調が出せるという利点と共に、汚れを寄せ付けにくい、また汚れ(プラーク)が落ちやすいという予防歯科的な長所もあり、大変優れた歯科材料なんですよ。
高額な治療ゆえに「割れてしまったらどうしよう・・・」と思われるのは当然だと思います。
しかしお話にもあったように、過去の経験の中から改善されているので心配はありません。
ただ「いい物を入れたからもう大丈夫!」ということではなく、よりいっそうブラッシングなどの毎日のケアをしっかりとしなくてはいけませんし、定期検診を欠かさず受けることが大切なのです。
歯に限ったことではありませんが、みなさん、自己管理をしっかりとしていきましょう(^。^)/♪