歯茎から出血する方は
要注意です
「磨いても磨いても、歯ぐきから出血する…」と、歯ぐきから出血は異常なのか一時的なものなのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
歯ぐきから出血する方は、歯肉炎や歯周病になっている可能性があります。
歯周病は進行していかない限り、自覚症状が起きにくい病気です。
そして歯ぐきからの出血をそのまま放置してしまうと、歯周病が重度に進行し、抜歯になる恐れもあります。
そこで本記事では、「歯ぐきから血が出る原因と治療法」を解説します。
「自分で出来る対策法」も合わせて紹介するので、「歯ぐきからの出血を再発させたくない!」という方も、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
こんなお悩みありませんか?
- 歯ぐきから出血する原因を知りたい
- なんとなく口臭がある気がする
- 自分の歯磨きが正しく
できているのかが不安 - 服用中の薬が関係しているのか
知りたい - 自分の歯周病がどれくらい
進行しているのかを知りたい - 全身疾患と歯ぐきからの出血が
関係あるのかを知りたい
歯ぐきから血が出る原因
以下の項目に分けて、歯ぐきから出血する原因を解説します。
「歯周病・歯肉炎」「悪いブラッシング」「薬の副作用」「全身疾患による出血」など、自身にも思い当たる節がないか、照らし合わせていきましょう。
歯周病・歯肉炎
歯ぐきから出血する原因の一つ目が、歯周病と歯肉炎です。
●歯周病と歯肉炎の原因
歯周病や歯肉炎は、歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌の集まりが原因です。
歯垢は、歯磨きが不十分な部分に付着するネバネバした黄白色の粘着物で、酸素が少ない状態になると酸素を嫌う嫌気性菌が多くなります。
嫌気性菌が歯ぐきに攻撃をして身体の中に侵入しようとし、身体は菌をやっつけて侵入を抑えようとします。
これが歯周病の始まりで、歯ぐきから出血・発赤・腫脹などの炎症を引き起こします。
●歯周病と歯肉炎を放置すると
起こりうる悪影響
歯周病は自覚症状が起きにくいため、放置すると自身が気づかないうちに、どんどん進行する恐れがあります。
重度になると抜歯しか選択肢がなくなるため、注意が必要です。
悪いブラッシング
以下のように適切なブラッシングができていないと、歯ぐきから出血することがあります。
・ガシャガシャと強い力で磨く
・硬い歯ブラシを使用する
・歯間ブラシのサイズが合っていない
・歯磨きで歯垢を落とせていない
硬い歯ブラシでガシャガシャ磨くと、歯ぐきが傷ついてしまい出血する恐れがあります。
逆に「歯ぐきから出血するから」と歯ブラシを当てないでいると、出血がさらに多くなることもあります。
「毎日のブラッシングでどれだけ歯垢を適切に落とせているか」が出血を防ぐうえでとても大切です。
さらに歯間ブラシのサイズにも気をつけてください。
サイズが大きすぎるものを使用すると、歯ぐきを傷つけることがあるためです。
薬の副作用
以下のような薬で、歯ぐきから出血することがあります。
・フェニトイン:抗てんかん薬
・カルシウム拮抗薬:高血圧治療薬
・シクロスポリン:臓器移植や自己免疫の病気で使われる薬
・ワーファリン:血液をサラサラにする薬
これらの薬の副作用で、歯ぐきの腫れと出血を引き起こすのです。
歯ぐきの腫れは、若い人や薬の量が多い人ほど重症化しやすい傾向があります。
特にワーファリンは、出血が止まりにくくなることもあるため、注意が必要です。
腫れの程度は、「歯と歯の間の歯ぐき(歯間乳頭)が少し腫れる程度」から、「歯が隠れるほど重症のもの」までさまざまです。
そして、歯の表面に歯垢(歯周病菌の集まり)が溜まっていることで、さらに重症化する恐れもあります。
薬の副作用によって歯ぐきから出血している場合には、歯科医院とかかりつけの病院で連携をとり、薬の変更などを検討することになるでしょう。
全身疾患による出血
歯周病や歯肉炎になっていなくても、以下のような全身疾患があると、歯ぐきから血が出ることがあります。
・急性白血病
・肝硬変
・多発性骨髄腫
・再生不良性貧血
・血小板減少性紫斑病
・血友病
・ネフローゼ症候群
これらの疾患は、白血球が血管組織を傷つけたり、血液凝固機能が低下したりする恐れがあるため出血しやすくなります。
そして歯ぐきからの出血以外にも、さまざまな症状を引き起こす可能性があります。
突然の出血や持続的な出血がある場合は、そのまま放置せず早めにドクターに相談することが大切です。
歯ぐきから血が出る際の診療内容
ここからは、当院の治療のポリシーを解説したうえで、歯ぐきから出血する際の診療内容を紹介します。
症状が解決できるように、チェックしていきましょう。
中沢歯科医院の治療のポリシー
中沢歯科医院では、レントゲン撮影・歯周検査など適切な検査を行い、検査結果をアニメーションなどを用いながら、患者さまに分かりやすく説明することを大切にしています。
歯ぐきから血が出る原因はさまざまで、患者さんごとで生活背景が違う為、お一人おひとりに寄り添った治療計画を立て、納得してもらい治療を進めていきます。
また、血が出た原因に特化した治療から、出ないようにしていく治療まで長期に考えていき、衛生士が中心にケアを行います。
手術などが必要な場合はドクターの治療に移行し治療を行います。
歯ぐきから血が出る際の治療内容
歯ぐきから出血する際には、一般的に以下の流れで歯周病の治療を行います。
1.レントゲン撮影や口腔内写真撮影などの資料どり
2.歯ぐきの検査
3.ドクターから患者さまに口腔内の現状を説明
4.歯垢と歯石の除去
歯周治療では、歯槽骨(歯を支えている骨)などの歯周組織の状態を診査するために、レントゲン撮影が欠かせません。
治療前の状態を記録するために口腔内の写真撮影を行って、歯ぐきの検査を進めていきます。
全て治療に必要な資料どりや検査が終わったら、口内の状態をドクターから説明し、歯石除去を行うのが一般的です。
●外科治療(フラップ手術)
前の項目で解説した基本的な歯周病の治療を行っても改善が思わしくない場合は、必要に応じて外科的治療を施すこともあります。
歯ぐきを切開して感染した歯ぐきや歯石を除去し、縫合(糸で歯ぐきを縫い合わせる)するような術式が一般的です。
そして必要に応じて、歯槽骨を再生する歯周組織再生療法を併用することもあります。
自身の顎の余った骨や代用骨と、再生効果がある再生因子を含んだジェルを使うことで、歯周病で溶けてしまった骨を再生出来る治療法です。
●定期的なメンテナンス
歯周病の治療が終わって、「歯ぐきからの出血がなくなったらそれで終わり」ではありません。
歯周病は「生活習慣病」で、完治することはないからです。
メンテナンスとは、歯を守るための治療です。
定期的に歯科医院でメンテナンスを行うことで、歯周病の再発や進行が防げます。
歯ぐきの検査や歯石取り、ブラッシングのチェックを行って、必要に応じて歯周病のリスク検査を行うこともあります。
自分で出来る対処法
ここからは自分でできる「歯ぐきから血が出たときに対する対処法」を解説します。
「正しい歯磨きを身につける」「規則正しい食生活」について、歯周病を再発させないためにも、詳しく見ていきましょう。
正しい歯磨きを身につける
歯ぐきからの出血を防ぐうえで、正しい歯磨きは欠かせません。
日頃の歯磨きがしっかりできているかを見直すことが大切です。
歯垢が残ったままだと歯周病菌が活動し、歯周病が進行してしまいます。
以下のポイントをおさえて、歯磨きを行いましょう。
・磨く順番を決める
・歯ブラシはペングリップ(ペンを持つように)で持つ
・1本ずつ磨くように少しずつ歯ブラシを動かす
・歯の根元(歯頚部)に毛先を当てる
さらにデンタルフロスや歯間ブラシを使用して、歯間部(歯と歯のあいだ)の清掃も行いましょう。
これらのアイテムを使用する際には、「ただ歯間部に通すのではなく、歯の円にしっかり沿わせながら通す」ということを意識してください。
●デンタルフロス
デンタルフロスには、「指巻きフロス」と「ホルダータイプのフロス」があります。
初心者にはホルダータイプがおすすめです。
ホルダータイプのフロスに慣れてきたら、奥歯まで通しやすい指巻きに変えるなどして使用しましょう。
●歯間ブラシ
歯間ブラシは、サイズが豊富にあるため、自身の歯間部のすき間に合ったものを選ぶことが大切です。
サイズが小さすぎると歯垢が取れにくくなり、逆にサイズが大きすぎると歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあります。
規則正しい食生活
食生活に気を配ることで、歯ぐきからの出血をおさえることができます。
歯周病は活性酸素を増加させるため、抗酸化物質を摂ることが大切です。
例えば、ビタミンC・ベータカロチン・ビタミンEなどを摂取することを意識しましょう。
そして、歯槽骨を強化するカルシウムも積極的に摂ってください。
食事の際には、ひとくち30回以上噛むことも意識しましょう。
しっかり噛むことで、自浄作用(歯周病菌を洗い流す)のある唾液がしっかり分泌されるからです。
逆に乱れた食生活を続けると、歯周病が進行して口臭が発生することもあります。
規則正しい食生活を意識することで、歯周病に対する免疫力を高めて歯周病の進行や歯ぐきからの出血を防げます。
よくある質問
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歯周病になったら見た目で
わかりますか? -
歯周病が進行すると歯槽骨(歯を支えている骨)が溶け、歯ぐきが下がるため歯が長く見えます。
また歯と歯の間が広がったように見えるのも特徴です。
歯ぐきの色もピンクから赤へと変化します。
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歯ぐきからの出血に男女差は
ありますか? -
女性が特に歯ぐきから出血しやすい(歯周病にかかりやすい)と言われています。
それは、歯周病に女性ホルモンが大きく関わっているからです。
歯周病菌の中には女性ホルモンを食べて増殖する細菌が存在しているため、女性ホルモンが増えるとその歯周病菌も増殖します。
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歯ぐきからの出血に対処できる
洗口剤はありますか? -
口をゆすぐだけで殺菌効果が得られるマウスウォッシュは、歯ぐきからの出血の原因である歯周病予防にも一時的に効果を発揮します。
殺菌効果がある、塩化ベンゼトニウムやクロルヘキシジンが配合されているマウスウォッシュを選ぶのがおすすめです。
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歯周病予防を謳った歯磨き粉や
うがい薬には効果がありますか? -
歯磨き粉やうがい薬は、歯周病予防には一定の効果が期待できます。
ただし、歯磨き粉やうがい薬の殺菌成分は、細菌が集合したバイオフィルムの中までは届きにくい傾向にあります。
そのため、あくまでも歯磨きの補助的な役割であることを認識しておきましょう。
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歯周病の治療にはどれくらいの期間が
かかりますか? -
口内の検査結果によって治療期間は異なりますが、一般的には約2か月ほどです。また保険内で治療を行う場合は、ルールで決められた範囲のみを1回の来院で治療することになるため、重度になればなるほど治療期間や通院回数はのびる傾向にあります。
監修 Supervision
- 中澤 慶
■経歴
明海大学歯学部卒業
医療法人恒心会ハイマート歯科勤務を経て中沢歯科医院 品川区にて平成7年開業
■資格
日本歯科補綴学会会員
日本YAGレーザー学会会員
日本アンチエイジング歯科学会会員
中澤 准
■経歴
鶴見大学歯学部卒業
東京医科歯科大学補綴学講座入局
日立製作所嘱託医・サンシャイン通り歯科勤務
戸越中沢歯科医院副院長
■資格
インビザライン サティフィケイトコース
インビザライン認定ダイアモンドプロバイダー
日本インプラント学会会員学会
日本歯科補綴学会会員
日本アンチエイジング歯科学会会員
診療案内
MEDICAL
歯の移植
一般歯科
当院では、まず来院しやすい環境を作り、本当の意味での信頼関係を作っていけるよう、よくお話を聞いていきます。
その上で、皆様の第一に治してほしいと思うところを、優先して治療します。そして、保険診療の範囲内でも美しい治療を目指しています。
審美歯科
当院は、審美歯科にも力を入れている歯科医院です。
院内に技工士が在中しているのも、強みの一つです。
見た目の美しさだけでなく、機能面も重視した治療をご提案します。
ホワイトニングやセラミックはもちろん、ラミネートべニアやバネの目立たない入れ歯まで幅広いメニューをご用意しております。
インプラント
インプラント治療が実用化されてから30余年、成功率98%以上の実績がある安全性の高い治療法です。
その確かな技術を、大学病院在籍のインプラントの専門医のもと、ストレスを与えない空間で受けていただけるのが当院の特徴です。
当院ではストローマンインプラントも取り扱っております。
小児歯科
当院には、4児のお子さんを持つ、現役子育て中の小児担当の歯科医師がおります。
保護者の方と同じ目線で、ご心配なことにお答えし、早期発見早期治療をモットーに、治療にあたってまいります。
お子様の成長過程に合わせた雰囲気を作り、無理のない治療を行いますので、安心してお越しください。
小児矯正
歯の矯正治療は正しい噛み合わせの土台づくりが大切なため、早い時期(歯の生え変わりが始めるころ)の治療・相談が大切です。
当院には、小児矯正担当のドクターが在籍しており、お子様の歯並びのご相談を随時受け付けております。
成人矯正歯科
成人矯正は、大人のための矯正治療です。
当院ではおもにマウスピース矯正を主軸に、ワイヤーも組み合わせるなど、さまざまな症例、ご希望に合わせてご提案しております。
きれいな歯並びを手に入れたいを思っている方は、何歳からでも遅くありまん。
ぜひ当院までお気軽にご相談ください。
口腔外科
口腔外科は親知らずの抜歯から口腔がんまで、幅広い症状の外科的治療に対応する診療科目です。
当院では、大学病院の口腔外科に所属する口腔外科専門医が在籍しているため、CTによる画像診断も含め、的確な診断が可能です。
歯周病治療
歯周病は「予防」そして「早期発見・早期治療」が大切です。
当院では、歯周病の治療として、衛生士によるクリーニング、歯科医師によるレーザー治療も行っていますので、気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
ご自宅でのケアもアドバイスいたします。
予防的メンテナンス
当院は、1995年に戸越銀座で開業して以来、地域密着型の歯科医院として老若男女多くの患者様を診察してまいりました。
歯のクリーニングやブラッシング指導などに力をいれることで、これからも変わらず皆様のお口の健康をサポートしていきます。
根管治療
当院では、根管治療を専門とする歯科医師(大学病院に在籍する歯内療法の専門医)がマイクロスコープを使用して歯の根の治療を行っています。
できる限り、患者様の歯の寿命をのばすような治療を心掛けています。
当院のご紹介
ABOUT US
中沢歯科医院
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〒142-0041
東京都品川区戸越1-16-10
コーシンガーデン1F
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